#シード=1枚、プレシリーズA=2枚、シリーズA=3枚
イ・テギョンは著書の中で、アーリーステージの投資判断をポーカーにたとえています。その比喩の核心は、ラウンドによって手札の枚数が変わるという点です。
| ラウンド | 見えているカードの枚数 | VCが見ているもの |
|---|---|---|
| シード | 1 | チーム+仮説 |
| プレシリーズA | 2 | チーム+初期ユーザー/MVPの指標 |
| シリーズA | 3 | チーム+PMFの兆候+初期売上 |
| シリーズB | 4+ | チーム+市場シェア+ユニットエコノミクス+成長率 |
| レイターステージ | 5+ | 財務情報全体、KPI、比較対象となるM&A事例 |
#弱みを弁明するか、強みを前面に出すか — ラウンドで逆転する戦略
すべての弱みに先回りして答えるデックは、後期のステージでは有効ですが、初期には減点につながります。イ・テギョンのペルソナに基づく評価では、ラウンドごとに重視する姿勢が次のように分かれます。
| ラウンド | 有効なIR戦略 | 理由 |
|---|---|---|
| シード | 1つか2つの明確な強みを、力強く訴求する | カードは1枚 — 強さが決め手になる |
| プレシリーズA | 強みを前面に出し、主要な弱みを1つ認める | カードは2枚 — バランスが信頼につながる |
| シリーズA | 強み+認識している弱み+その対処計画 | カードは3枚 — PMFを実証した段階にふさわしい姿勢 |
| シリーズB以降 | 弱みへの対処を説明し、リスクを管理する | カードは4枚以上 — リスクの最小化に重点が移る |
#「投資すべき理由は1つか2つ」— シードのデックの基本構成
審査を通過するシードのデックには、共通する構成があります。「投資すべき理由は、この1つか2つです」が1分以内に伝わることです。そこが明確なら、ほかに弱みがあっても、審査基準を超える妨げにはなりません。
- チームのカード — この課題を解決するのに最も適したチームであるという根拠(経歴+実行実績)
- 課題のカード — 顧客が本当にお金を払ってでも解決したい課題であるという根拠(インタビュー、MVP、支払いデータのいずれか1つの証拠)
- タイミングのカード — 「なぜ今なのか」の根拠(規制、技術、人口動態のいずれか1つの変化)
#FOMO — 投資家にも正解はわからない
アーリーステージの意思決定には、もう1つの事実があります。投資家にも正解はわからないということです。だからこそ、完璧すぎるデックは安心よりも疑念を招きます。何かを隠しているサインに見えるのです。
FOMOを生むデックには、「この市場は5年以内に間違いなく立ち上がり、誰かがその50%を取る。その最有力候補は私たちだ」という語り口があります。「ここに賭けなければ後悔する」と思わせる理由が1つ鮮明に伝わるデックは、あらゆるリスクへの備えを並べただけのデックより、高い確率で審査を通過します。
#シードのデックによくある「カードが見えない」5つのパターン
イ・テギョンのペルソナが、シードのデックで即座に警戒する5つのパターンを紹介します。共通する問題は、見えるカードがないことです。
- 強み、弱み、機会、脅威を同じ重みの4象限に並べたSWOT分析 — どのカードが本当に強いのかわからない
- あらゆる項目で競合に勝つと主張する比較表 — トレードオフが一切ない主張は、虚偽のサインに見える
- 外部アドバイザーを常勤メンバーのように掲載する — 実際には弱いチームのカードを覆い隠している
- 抽象的な形容詞(「革新的」「比類のない」「世界最高」)への過度な依存 — カードの実際の強さを形容詞で代用している
- 「資金さえ入れば、これらはすべて解決する」— カードそのものを将来の資金に先送りしているサイン
#セルフチェックリスト
シードのデックが本当に「強いカード1枚」を軸に構成されているかを確認する6項目です。
- デックの最初のページに「投資すべき理由は、この1つか2つです」と明記していますか?
- チーム、課題、タイミングの3枚のうち、少なくとも1枚を定量的な証拠(インタビュー、MVP、データ)で裏付けていますか?
- 弱みやトレードオフを1つか2つ認めていますか?(すべての論点をカバーしようとするデックは減点につながります。)
- 「なぜ今なのか」に対して、規制、技術、人口動態のいずれか1つの具体的な変化で答えていますか?
- 抽象的な形容詞(「革新的」「比類のない」)を、数値で示せる主張に置き換えていますか?
- 外部アドバイザーよりも常勤のチームメンバーを重視して紹介していますか?
あなたの「1枚のカード」は、どれほど強いですか?
強みの訴求、弱みの開示、FOMOを引き起こす要素を自動分析します。
提出前に根拠・論理・リスクを確認する意思決定支援サービス
OpenSeedのレビューを始める →