はじめに
#投資家への定期報告が重要な理由
投資家は通常、10-20社の投資先を同時に追っています。定期報告をしない会社は忘れられる会社になり、忘れられた会社は追加投資や次の投資家の紹介を得るのに苦労します。報告は単なる情報共有ではなく、信頼という資産を積み上げる手段です。
- 月次または四半期 — シードでは月次が標準で、シリーズA以降は四半期が標準になる
- メール、Notion、Loomなどの非同期チャネルで送る — 同時に参加する会議より効率的
- 送るタイミングを固定する — たとえば「毎月第1火曜日」
- 目安は良いニュース30%、悪いニュース30%、支援依頼20%、データ20%
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#事業段階ごとのノーススターメトリック
報告に100個ものKPIを詰め込む必要はありません。現在の事業段階における会社の本質を捉える「ノーススターメトリック」を1つと、それを補う5-7個の指標に絞る方が、はるかに効果的です。
| 事業段階 | ノーススターメトリックの候補 | 補助指標 |
|---|---|---|
| プレシード | 週間アクティブユーザー数(WAU)または注文数 | MAU、再訪率、定性インタビュー |
| シード(PMF検証中) | 月間有料転換数またはMRR | 継続率、解約率、NPS、CAC |
| プレA〜シリーズA | MRR / ARR成長率 | LTV/CAC、回収期間、純増ARR、バーンマルチプル |
| シリーズB以降 | 営業利益、EBITDAマージン | 売上総利益率、CAC回収期間 |
TIP
ノーススターメトリックには、会社のビジョンを最もよく表す指標を選びましょう。適切な定義はビジネスモデルや業界によって異なります。大切なのは、PMFが実際に成立していることを1行で示せる、1つの数値を見つけることです。
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#月次報告の標準的な6項目構成
| 項目 | 内容 | 推奨する分量 |
|---|---|---|
| 1. 要約 | 今月の主な変化を1段落にまとめる | 3-5行 |
| 2. KPIの一覧 | ノーススターメトリックと補助指標をまとめた表 | 表1つ |
| 3. 成果 | 今月の良いニュースを3-5件 | 箇条書き |
| 4. 課題 | 今月の困難と対応計画 | 箇条書き |
| 5. 支援依頼 | 投資家に求める支援(紹介、採用、助言) | 箇条書きで1-3項目 |
| 6. 現金とランウェイ | 手元資金、ネットバーン、ランウェイ | 3行 |
全体を1〜2ページに収めるのが最適です。長すぎると読まれず、短すぎると信頼性を損ないます。
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#KPIの一覧 — 標準的な表の形式
数値を並べるだけでなく、前月比と目標に対する進捗をあわせて示すと、信頼性が大きく高まります。
| 指標 | 先月 | 今月 | 前月比 | 計画比 |
|---|---|---|---|---|
| MRR | ₩82M | ₩98M | +19.5% | +15%(目標超過) |
| 新規有料顧客数 | 180 | 210 | +16.7% | 100%(目標どおり) |
| 月間解約率 | 4.2% | 3.8% | -0.4ポイント | 目標 ≤4% ✓ |
| ネットバーン | ₩120M | ₩105M | -12.5% | 目標 ≤₩110M ✓ |
| ランウェイ | 16か月 | 17か月 | +1か月 | 安定 ✓ |
주의
数字を水増ししたり、良かった月だけを報告したりすると、翌月に実態が明らかになった瞬間、信頼は崩れます。悪かった月も正直に報告し、対応計画を添えましょう。それこそが信頼につながります。
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#創業者が入れ忘れやすい5つの項目
- 現金残高とランウェイ — 最も重要でありながら、最も抜けやすい項目
- 支援依頼 — 投資家にどう支援してほしいかを明示しなければ、支援は得られない
- 重要な採用の進捗 — 経営幹部や重要ポジションの採用は大切なシグナルになる
- 先月の支援依頼の結果 — 投資家の支援がどう実を結んだかを報告することで、信頼が積み上がる
- 来月の主要目標 — 次回の報告で進捗を検証できるようになる
まとめ
#セルフチェック:創業者向けチェックリスト
- 現在の事業段階におけるノーススターメトリックを即答できますか。
- 5-7個の補助指標を明確に定義し、毎月同じ計算式で測定していますか。
- 月次(または四半期)の報告を、決まったスケジュールで送っていますか。
- 報告には、要約、KPI、成果、課題、支援依頼、ランウェイの6項目がすべて含まれていますか。
- 表には前月比と計画に対する進捗の両方を示していますか。
- 先月の支援依頼の結果を報告していますか。
- 報告全体を1〜2ページに収めていますか。
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