#パターン1 — 持分配分への後悔
創業時は50:50または均等に持分を配分していても、6-12か月が経つと、一方が「自分のほうが多く働いている」と感じ、再交渉を求めることがあります。この時点では会社にすでに実質的な価値が生まれており、「後から調整する」のは非常に難しくなります。
- 予防策 — 最初から均等ではない持分配分とベスティング条項を設ける
- 持分は「誰がより多く働いたか」ではなく、「誰が最後までやり遂げるか」を基準に配分する
- 共同創業者のうち1人だけがフルタイムで働く場合は、初日からそのフルタイムの関与を持分配分で重く評価する
#パターン2 — 創業者の1人が6-12か月以内に離脱する
共同創業者が別の仕事に就いたり、単に関心を失って離脱したりすることがあります。ベスティング条項がなければ、離脱した人は持分をすべて保持します。残った創業者は、会社の半分を保有する部外者への対応を抱え込むことになります。
| 条項 | 内容 |
|---|---|
| 4年間のベスティング+1年間のクリフ | 1年未満で離脱 → 権利確定は0%。1年経過時点で25%が確定し、その後は毎月1/48ずつ確定 |
| バッドリーバー条項 | 背信行為やデータ漏えいなど、本人に帰責事由がある離脱に追加のペナルティを適用 |
| アクセラレーション | 買収または売却の際に、未確定の持分の権利が即時に確定 |
| 先買権 | 持分を売却する場合、会社と既存株主に優先的に買い取る権利を付与 |
#パターン3 — 意思決定の膠着
持分が50:50の体制では、2人の共同創業者が異なる方向を主張すると、意思決定が止まってしまいます。最終決定者が定められていなければ、外部投資家も不安を抱きます。
- 予防策 — 均等ではない持分配分と、領域別の意思決定権限の分担を組み合わせる
- 技術の判断はCTO、戦略と財務の判断はCEOというように、担当領域を明確に分ける
- 膠着した場合に備え、外部アドバイザーによる判断や取締役会の採決など、決着をつける仕組みを明文化する
#パターン4 — ビジョンと成長ペースのずれ
一方の創業者は早期に資金を調達して積極的に規模を拡大したいと考え、もう一方はゆっくり成長し、まず黒字化することを望む場合があります。ビジョンのずれは、対立の出発点として最もよく見られるものです。
- 予防策 — 12か月後に会社がどうなっているべきかを、初日から1文で合意する
- 四半期ごとに1ページのビジョンと戦略の更新版を共同で作成し、変更時にはその理由を記録する
- ベンチャー投資を受けるか、自己資金と事業収益で成長するかを明確に合意する。どちらでも構わないが、方向は1つに決める
#パターン5 — 外部資金調達後の権限の変化
資金調達ラウンドが完了し、投資家が指名する取締役が加わると、共同創業者の一方が、議決権の面で影響力を失ったと感じることがあります。シードラウンドの段階から、この変化について共同で交渉しておかなければ、将来の対立の火種になります。
- 予防策 — シードラウンドの交渉には、共同創業者の双方が参加する
- 取締役会の構成、優先株式の権利、議決権への影響を共同で確認する
- 株主間契約にドラッグアロング条項とタグアロング条項を明記する
#初日から作成すべき4つの文書
| 文書 | 目的 |
|---|---|
| 株主間契約 | 持分、ベスティング、離脱条件、先買権 |
| 創業者間契約 | 役割、責任、意思決定権限、ビジョン |
| 雇用契約/役員選任決議 | 役員としての法的地位、報酬、職務 |
| 知的財産権譲渡契約 | 会社設立前に開発した知的財産を会社へ譲渡 |
#セルフチェックリスト
- 共同創業者間の持分配分の根拠を書面に残していますか?
- 株主間契約に、1年間のクリフを伴う4年間のベスティングスケジュールが含まれていますか?
- 誰かが離脱した場合の持分の回収と再配分の仕組みを定めていますか?
- 意思決定権限を領域ごとに明確に分けていますか?
- 12か月後の会社のビジョンについて、1文で合意していますか?
- 株主間契約にドラッグアロング、タグアロング、先買権の各条項が含まれていますか?
- 会社設立前に開発した知的財産を、正式に会社へ譲渡していますか?
共同創業者間の契約の不足を自動チェック
法務・経営エージェントが、ベスティング、離脱、意思決定に関する条項を自動で分析します。
提出前に根拠・論理・リスクを確認する意思決定支援サービス
OpenSeedのレビューを始める →