#VCファンドの仕組み — 存続期間8年、投資期間4年
韓国のベンチャーキャピタルファンドの標準的な構造は、存続期間8年、延長可能期間2年、投資期間4年です。新規投資はファンド組成日から4年以内に完了させ、残りの4年を追加投資、投資先管理、エグジットに充てます。つまり、同じVCでもファンドがこのサイクルのどこにあるかによって、新規案件への意欲は大きく異なります。
| ファンドの段階 | 組成からの経過期間 | VCの行動 |
|---|---|---|
| 初期 | 0〜12か月 | 活動を始めたばかりで、最初の1件目、2件目には慎重 |
| 中盤前半 | 12〜30か月 | 新規投資が最も活発な期間 |
| 中盤後半 | 30〜48か月 | 残りの資金の投下を急ぎ、積極的になる |
| 投資期間終了時 | 48〜54か月 | 新規投資がほぼ止まり、追加投資のみになる |
| 管理・回収期 | 54〜96か月 | 新規投資は行わず、M&AやIPOによるエグジットに注力 |
#ビンテージで変わる交渉力 — 1年目と4年目
ファンドのビンテージ、つまり組成年によって、交渉の力関係は変わります。ファンドの1年目や2年目のVCには十分な時間があり、幅広い企業から投資先を選べます。4年目のVCは資金投下の期限に追われ、成立させられる案件を必要としています。創業者から見た交渉力は、ちょうど逆の方向に動きます。
| 組成からの経過期間 | VCの交渉力 | 創業者の交渉力 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1〜12か月 | 高い | 低い | 投資先の選択肢が広く、評価額への下押し圧力がある |
| 12〜30か月 | 均衡 | 均衡 | 最も妥当な条件で合意しやすい期間 |
| 30〜48か月 | 低い | 高い | VCが期限のプレッシャーを受けている |
| 48か月以上 | ほぼない | — | 新規投資は事実上、選択肢から外れる |
#Fundfinderの使い方 — KVICの公式登録情報を調べる
韓国の政府系ファンド・オブ・ファンズ運営機関であるKorea Venture Investment Corp(KVIC)は、fundfinder.kvic.or.krで登録情報を公開しています。政府のファンド・オブ・ファンズから出資を受けたすべてのベンチャーファンドと新技術事業投資組合について、組成日、満期、運用会社、規模が掲載されています。Mashup Angelsの第2号個人投資組合を調べる場合と同様に、ファンド名、運用会社、キーワードで検索できます。
- fundfinder.kvic.or.krにアクセスし、ファンド検索メニューを開く
- 運用会社名またはファンド名で検索する(例:Mashup Angels、Bon Angels)
- 組成日、存続期間、投資期間、出資約束総額を確認する
- 組成日から残りの投資期間を計算する(投資期間から経過月数を引く)
- 残りが12か月未満なら、新規投資への意欲は低いと想定する
#1社で複数のファンドを運用 — どのファンドから投資するのかを聞く
多くのVCは、2〜5本のファンドを同時に運用しています。同じ会社の中にも、シードファンド、シリーズAファンド、セカンダリーファンドが別々に存在し、それぞれ対象ステージ、投資額、残存期間が異なる場合があります。初回面談でどのファンドから投資するのかを聞けば、自社のステージに合っているかをすぐに把握できます。
| ファンドの種類 | 主な対象ステージ | 確認すること |
|---|---|---|
| シードファンド | プレシード / シード | 投資額₩100M–500M、4年以内に投資 |
| シリーズAファンド | シリーズA | 投資額₩1.0B–3.0B、追加投資を約束できる |
| グロースファンド | シリーズB以降 | 投資額₩5.0B以上、シードには不向き |
| セカンダリーファンド | エグジット前 | 新株発行ラウンドではなく、既存株式を買い取る |
| 特定目的ファンド | テーマ限定 | 気候やヘルスケアなどの分野に投資対象を限定 |
#追加投資の可能性 — ファンドがどれだけ資金を留保しているか
VCは通常、ファンドの出資約束総額の30〜50%を追加投資用に留保します。₩10Bのファンドなら、₩5Bを追加投資に確保することがあります。組成4年目のファンドは新規投資用の資金がほとんど残っていなくても、追加投資用の資金は持っている場合があります。この留保資金によって、シリーズAであなたの会社へ追加出資できるかどうかが決まります。
- 新規投資余力 =(出資約束総額 × 新規投資の配分比率)− 新規投資として投下済みの資金
- 追加投資余力 =(出資約束総額 × 追加投資の配分比率)− 追加投資として投下済みの資金
- 組成4年目のファンド = 新規投資余力はほぼゼロでも、追加投資余力は残っている
- 組成6年目のファンド = 追加投資余力も尽き、シリーズAへの参加は期待しにくい
#新ファンドの発表 — 最も強いシグナル
VCが新ファンドを発表してから12〜18か月は、新規投資が最も活発になる期間です。発表後の最初の1〜3か月は体制整備のため動きがやや遅くなりますが、その後は急速に活発になります。Mashup Angelsによる₩7.7Bの第2号個人投資組合の発表のようなプレスリリースは、創業者が注目すべき、アプローチの好機を示す最も強いシグナルの1つです。
| タイミング | VCの状況 | 推奨する行動 |
|---|---|---|
| 発表直前(うわさの段階) | 新規審査を保留 | 情報収集にとどめる |
| 発表後0〜3か月 | 最初の1件目、2件目を準備し、体制を整備 | 早めに認知してもらい、次回面談につなげる |
| 発表後3〜12か月 | 最も活発 | ピッチに全力を注ぐ |
| 発表後18〜30か月 | 引き続き活発 | アプローチの2度目の好機 |
| 発表後36か月以上 | 資金投下へのプレッシャーが高まる | 交渉力は高まるが、追加投資の約束は限定的になる |
#ファンドのビンテージに合わせてピッチの伝え方を変える
同じピッチでも、ファンドのビンテージに応じて強調する点を変えると、相手に響きやすくなります。初期のファンドには「代表的な投資先へと育てられる会社」が響き、存続期間の終盤にあるファンドには「短期間で実現可能なエグジット」のほうが響きます。ファンドの段階にかかわらず同じ伝え方をすると、相手との適合性が伝わりにくくなります。
| ファンドのビンテージ | 強調すること | 避けること |
|---|---|---|
| 1〜2年目 | 長期的な成長、シリーズAからCまでのロードマップ | 短期のエグジットを強調する |
| 3〜4年目 | すでに積み上げた実績、短期間での資本効率の実現 | 長期の研究開発ビジョンだけを前面に出す |
| 5年目以降 | 1〜2年以内の現実的なエグジットシナリオ | 長期ビジョンと追加の研究開発を掲げる |
#セルフチェック — 候補VCのファンドのビンテージを把握していますか?
- 候補VC10社のファンド名と組成日をFundfinderで調べましたか?
- 各ファンドの残りの投資期間を月数で計算しましたか?
- 追加投資の可能性に応じて、1〜3年目と4年目以降に分類しましたか?
- 新ファンドの発表を継続的に確認できる情報経路を用意していますか?
- ファンドのビンテージに合わせて伝え方を変えたピッチを用意していますか?
- 初回面談で、どのファンドから投資するのかを聞く準備はできていますか?
VCファンドのビンテージに合わせてピッチを設計
OpenSeedのAI事業計画レビューは、ピッチとあわせて、候補VCのファンドの残存期間と追加投資の可能性を確認します。
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